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最近、歯科治療でレーザーを使用する事が多くなっています。レーザー装置には多くの種類があり、それぞれ特徴があって使い分けられています。皮膚科ではレーザーを使ってほくろやアザを除去したりレーザー脱毛に使用したりと大活躍です。眼科ではレーザーを使用することにより、メスを使わない低侵襲な 手術や処置が日常的に行われており、レーザーはなくてはならないものになっています。 皆さんの歯科医院でのレーザーのイメージはどのようなものでしょうか。以前は、歯の漂白にレーザーを使うレーザーホワイトニングが女性雑誌などでよく紹介されていましたし、最近では、レーザーを使って歯を削る治療法が紹介されたりもしました。 |
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このように、レーザーは様々な用途で使われていますが、すべての用途に使えるレーザーはなく、用途によってレーザーの種類を使い分けなくてはなりません。 当院では、主に3種類のレーザー装置を使い分けています。高出力レーザーに分類される炭酸ガスレーザー(製品名ベルレーザー)とエルビウム.Cr:YSGGレーザー(製品名ウォーターレーズ)、そして低出力レーザーに分類されるヒールレーザーです。 炭酸ガスレーザー(ベルレーザー)は、一般の歯科治療で使用する時はレーザーメスとして使用する事がほとんどです。レーザーで粘膜を切ると、メスで切った時の様に出血する事はほとんどなく、たいていは縫合する必要もないので縫合による術後の変形が生じません。切った後の痛みもほとんどなく、なおりが非常に早いのが特長です。これは、炭酸ガスレーザーには傷を早く治す働きがあるからです。 一般の手術のほかに、腫瘍の摘出や、歯肉のメラニン色素の除去なども、出血を伴う事なく行う事ができます。 また、口内炎に照射すると表面に凝固層ができてカサブタでフタをされたような状態になるので、痛みが和らぐとともに、レーザーの治癒促進効果により口内炎自体の治りも早くなります。 エルビウム.Cr:YSGGレーザー(ウォーターレーズ)は、対象物に存在する水分子とレーザーの高エネルギーが反応して水の微小爆発が起こり、対象物が切削されます。レーザーメスとしての使用だけではなく、歯や骨を削ったり、歯石を除去することもできる米国バイオレーズ社の最高峰レーザーです。このレーザーも炭酸ガスレーザー同様、メスで切った時の様に出血する事はほとんどなく、たいていは縫合する必要もないので縫合による術後の変形が生じません。切った後の痛みもほとんどなく、なおりが非常に早いのが特長です。 また、このレーザーのチップはとても細いのでシャープな切開ができるほか、通常の器具が入らない狭いところの歯石を除去したり、骨を繊細に削ったりすることができます。 さらに、霧状の水をレーザーエネルギーと共に高速で噴霧するので、洗浄・殺菌能力に優れ、近年増加中のインプラント周囲炎の治療にも威力を発揮します。 もうひとつ、このレーザーには他のレーザーにはない離れ技があります。ウォーターレーズは接着済みのセラミックの歯を壊さないで外すことができるのです。(外せないこともあります)セラミックのクラウンやベニアが接着された歯に何らかの問題が起こったり、セラミックブリッジ支える2本の歯のうち片方だけがはずれてしまって、もう片方は接着されているというようなことは日常的によく経験することです。このような場合、接着されているセラミックをはずすためには壊すしか方法がありませんでしたが、ウォーターレーズはセラミックを壊さないで外すことができるので、使用していたセラミックの歯をそのまま再利用できる可能性があるのです。この方法では、セラミックを通過したレーザーエネルギーを内部のセメント層に集中させ、破壊することにより除去します。レーザー光は金属を通過できないため、金属にセラミックを焼き付けたメタルボンドポーセレンは外せませんのでご了承ください。 ヒールレーザーは、赤い色のレーザーです。赤い色の光は体の深いところまで浸透する性質があり、顎関節症や、筋肉痛、炎症の緩和に効果があります。手術後の治癒促進や、神経麻痺の改善にも有効です。 |
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炭酸ガスレーザー |
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ウォーターレーズ |
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ヒールレーザー |
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