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最近、美容や健康、アンチエイジング等のためにエクソソーム点滴を受けられる方が増えています。エクソソーム点滴の治療費はかなり高額になりますが、それでも定期的に続ける方が多いのは効果を実感されているからだと思います。 エクソソームは直径50〜150nm(ナノメートル)の顆粒で、あらゆる種類の細胞から放出され、細胞間や体液に存在し全身を循環しています。エクソソームの内部には元の細胞のDNAやRNA、タンパク質その他の物質を含んでいるため、その特徴を反映したまま全身を循環し、別の細胞に取り込まれ、細胞間の情報伝達を行なっています。 例えば癌細胞から放出されたエクソソームは、正常な細胞に自身の情報を伝達して癌化させたり、転移に関わったりすることがわかっています。 エクソソーム点滴では、癌細胞ではなく幹細胞(かんさいぼう)という細胞から放出されたエクソソームを使用します。そのため、エクソソーム点滴を理解していただくためには、幹細胞のお話を避けて通ることはできません。これから先は、幹細胞と再生医療についてのお話になりますが、できるだけ分かりやすく簡潔にご説明することを心がけたつもりですので、よろしかったらお付き合いください。 |
| 幹細胞の基礎知識 |
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私たちの体の中の細胞は日々生まれ変わって新しい細胞と入れ替わっています。この時、新しい細胞を作る元となる細胞が幹細胞です。 胎児や新生児の体の中には、まだ役割の決まっていない幹細胞が数多く存在します。大人になって年齢を重ねるとともに、怪我などでできた傷がなかなか治りにくくなり、傷の跡が残りやすくなります。しかし、新生児や子供では、傷ができてもほとんど傷跡が残ることなく早く治ります。これは、体中に幹細胞がたくさん存在していて、傷ができると皮膚や血管に分化(変身)する細胞をどんどん供給できるからなのです。 幹細胞は分裂を繰り返し、自身をどんどん複製しながら(自己複製能といいます)、神経や血液成分、筋肉や骨のような様々な細胞に分化(変身)する能力(分化能といいます)をもっています。例えて言えば、幹細胞は細胞の赤ちゃんで、あらゆる細胞の中で最も若く元気な将来性のある細胞と言えるでしょう。 体の中の幹細胞は新生児では60億ありますが、20歳では10億、40歳では3億、60歳では1.5億と急激に減少します。そのため、傷の治りが遅くなったり、傷跡が残りやすくなるのです。幹細胞の減少により、傷つき老化したあらゆる細胞の入れ替わりが悪くなるので、病気にかかりやすく治りにくくなっていきます。また皮膚の細胞のターンオーバー(入れ替わり)のサイクルが乱れて肌の張りやみずみずしさが失われていったり、髪の毛の張りやツヤがなくなったり薄毛になったりと、外見的な老化も進行していきます。 幹細胞には2つの種類があります。多能性幹細胞と組織幹細胞(体性幹細胞)です。 多能性幹細胞はまだ役割の決まっていない幹細胞で、わたしたちの体の中のどのような細胞も作り出すことができる万能細胞です。血液細胞や神経細胞、筋細胞などあらゆる細胞を作り出すことができます。 多能性幹細胞はさらに大きく2つに分けられます。不妊治療の際に不要となった受精卵から作られる胚性幹細胞(ES細胞)と皮膚などの細胞に遺伝子操作を行なって人工的につくられた人工多能性幹細胞(iPS細胞)です。多能性幹細胞は体の中のあらゆる細胞を作り出すことができるので、細胞だけではなく臓器を作り出すこともできます。iPS細胞から臓器やその一部を作り、移植に利用しようとする試みが世界中でなされ、この分野では日本が一歩リードしていますが、まだまだ研究段階で実用化には程遠い状態です。 |

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組織幹細胞(体性幹細胞)は役割の決まっている幹細胞です。例えば造血幹細胞は寿命を迎えた血液細胞を補充するために日々新しい血液を作り出していますが、皮膚や神経や骨を作ることはできません。また神経幹細胞は神経だけを作ることができます。怪我をした後に傷や骨折が治るのは主にこれら組織幹細胞の働きによるものです。 このように組織幹細胞は決まった細胞しか作ることはできませんが、例外もあります。それは間葉系幹細胞(かんようけいかんさいぼう)です。間葉系幹細胞は組織幹細胞でありながら、骨、軟骨、血管、脂肪など様々な細胞に分化することができ、多能性幹細胞に近い性質を持っています。医療や美容の分野で主に使われるのはこの間葉系幹細胞です。間葉系幹細胞は骨髄や脂肪組織、歯髄(いわゆる歯の神経)、臍帯血などから採取できます。 |
| 幹細胞治療と幹細胞培養上清治療(エクソソーム治療) |
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ご自身の体から幹細胞を採取して培養し、数を増やしてから体の中に戻すことにより、加齢による様々な老化現象や病気の治療に応用されています。この方法は幹細胞治療と呼ばれ、既に医療や美容に応用されて優れた効果を上げています。 従来、幹細胞治療では、体内に入れられた幹細胞そのものが分化して様々な細胞を作り出すと考えられていました。ところが、実は体内に入れられた幹細胞そのものが様々な細胞を作り出すのではなく、幹細胞が放出する様々な成長因子やサイトカイン、エクソソーム等の生理活性物質が体内に既にある幹細胞に働きかけて増殖させ、新しい細胞が作り出されているということが最近の研究で分かってきました。 培養した幹細胞を回収した後に残った液が幹細胞培養上清液(かんさいぼうばいようじょうせいえき)です。この中には培養中の幹細胞が放出したエクソソームや成長因子、サイトカイン等の様々な生理活性物質が高濃度に含まれており、これを人の体の中に入れると、破壊されたり傷ついたりした組織や臓器自体に存在する幹細胞の本来の機能を呼び覚ましたり、その周りに存在する幹細胞を誘導したりして、損傷部に健全な幹細胞を集めて増殖させ、必要な細胞に分化させます。つまり、幹細胞培養上清を体内に入れることにより、幹細胞自体を入れるのと同様の効果が得られるのです。これが幹細胞培養上清治療(エクソソーム治療)です。 |

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幹細胞培養上清治療では、特にアンチエイジングの効果が素晴らしく、美容医療で盛んに応用されていますが、アルツハイマー病やALSのような今まで有効な治療法がなかった疾患に対しても効果が認められています。また、長年悩まされてきた花粉症やアトピー性皮膚炎が治ったという報告も多数あり、薄毛に対しては男性女性ともにすでにかなりの効果が実証され実用化されています。幹細胞培養上清治療はその作用機序から想像される通り、アンチエイジングの効果が特に優れているので、更年期障害やEDの治療法としても実用化され、効果をあげています。ただし、どのような目的に使用するにしても、優れた効果を得るためには体内に入れるエクソソーム量がとても大切になってきます。 幹細胞培養上清の投与方法や治療効果についてさらに詳しく知りたい方には、「日本再生医療臨床学会」の該当ページにリンクを貼っておきましたので、是非ご参照ください。。 エクソソームという名称で医療や美容に使われている物は実はエクソソームそのものではなく、エクソソームを含む幹細胞培養上清です。この中にはエクソソーム以外にも培養中の幹細胞が放出した500種類以上の様々な成長因子やサイトカイン等の生理活性物質が高濃度に含まれています。 |
| 幹細胞治療と幹細胞培養上清治療(まとめ) |
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幹細胞治療ではご自身の幹細胞を採取して培養し増殖させた後、大量の幹細胞を体内に戻します。そのため長い培養期間と高額な治療費(100万円〜400万円以上)がかかります。また細胞を血管内に入れるため肺塞栓などの危険性は排除できません。実際にこの治療が原因の肺塞栓による死亡事故が過去に1件発生しています。 幹細胞培養上清治療では、体内に入れるのは幹細胞培養時に抽出されるエクソソーム等の生理活性物質です。細胞を血中に入れるわけではないので肺塞栓等の危険性はありません。幹細胞治療と比較して、治療回数はやや多くなりますが効果はほぼ同じで治療期間も短く費用も抑えられます。 |
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| さらに詳しく知りたい方にはこの本をお勧めします。 |
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動画ファイルを準備いたしました。是非ご覧ください。 |
| 美容・アンチエイジング |
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一般財団法人 日本再生医療協会の解説動画 |
| 当院のエクソソーム点滴・注射 |
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当院では、北海道大学臨床教授、吉見洋志先生の「Dr吉見の歯髄幹細胞上清液」を使用しています。良い結果を得るには体の中に入れるエクソソームの量が大切ですが、治療費が安価な場合はエクソソーム量が少ないことがほとんどです。エクソソーム量が少ないと狙った効果が得られません。そのため、1回に体内に入れるエクソソーム量が少ない場合は、1回あたりの費用は抑えられますが、効果を得るために必要な回数が多くなってしまいます。 また、一回の注射・点滴で効果を得られ維持できる場合もありますが、多くの場合、効果を維持するためには、定期的に注射・点滴を行う必要があります。 「Dr吉見の歯髄幹細胞上清液」は1ml当たりのエクソソーム量が500pg(ピコグラム)、個数で言えば2兆個以上で他の製品を圧倒しています。これを注射では、1回当たり1000pg(ピコグラム)、個数で言えば4兆個以上のエクソソームを体内に入れます。静脈点滴ではさらに多く、1回当たり4000pg、個数で言えば16兆個以上のエクソソームを体内に入れます。一般的に行われているエクソソーム点滴では体内に入れるエクソソーム量は50億個程度の場合が多いので、数字を比較して頂ければ違いをご理解いただけると思います。 「Dr吉見の歯髄幹細胞上清液」は、安全性や製作過程、ドナーの情報公開の面でも群を抜いています。ドナーの情報公開をしている製品は他にはほとんどありません。 |
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詳しくは吉見医科歯科クリニックのホームページをご覧ください。 吉見医科歯科クリニックのHPはこちら。 |
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当院では通常の静脈点滴のほかに口腔内注射も行なっております。お口の中に注射をすることにより、通常の静脈点滴に近い成果を上げることを目的とした今話題の新しい方法です。短時間で痛みも少なく、静脈点滴に比べ1回に体内に入れるエクソソーム量は少なくなりますが、そのぶん費用が安いのが特徴です。注射前の粘膜表面麻酔を十分に行いますので注射の痛みはほとんどありません。 |
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当院は歯科医院ですので、病気の治療を目的とした使用はできません。インプラントや歯周病治療の際に使用したり、口腔関連疾患の治療や口腔アンチエイジングを目的として使用しています。注射・点滴された幹細胞培養上清は全身に作用しますので、もちろん様々な効果が期待できますが、それらを目的とした投与はできませんのでご了承下さい。 当院は吉見医科歯科クリニックと医療連携を行なっております。 花粉症やアトピー性皮膚炎、慢性的な倦怠感、薄毛、更年期障害、EDのような病気の治療を目的とされる場合は、医師の診断が必要になりますので、こちらを利用されることをお勧めします。 医療連携は次のような手順で行います。 (1)当院から吉見医科歯科クリニックに連携の依頼をいたします。 (2)患者様に吉見医科歯科クリニックの医師によるWEB診療を受けて頂きます。 (3)医師の診断のもと、当院にて幹細胞培養上清注射・点滴を行います。 なお、吉見医科歯科クリニックと当院との医療連携は厚生労働省に届出て許可を得ています。 治療効果の現れ方や感じ方には個人差があります。特に元気な方はほとんど効果が実感できないこともあります。1回で症状が改善してしまうこともありますが、数回の注射・点滴が必要なこともあります。多くの場合、効果を維持するためには定期的な注射・点滴が必要になります。 |
| 幹細胞培養上清治療のリスク |
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幹細胞培養上清治療(エクソソーム治療)はとても安全な治療ですが、次のような副作用が起こる可能性はあります。 (1)アレルギー反応の心配はほとんど無いと言われていますが、アレルギー反応が起こる可能性はゼロではありません。 (2)注射部位に痛みや腫れが生じることがあります。 (3)当院で使用している幹細胞培養上清液は若い日本人のドナーから採取し、十分な検査を行い安全性を確保して製造され、製品ごとにドナー情報も公開されている安全なものですが、安全性の疑わしい製品や、海外の安価な製品も多数流通しています。中には豚の細胞から作られた製品もあります。また、十分な検査が行われた製品であっても検査をすり抜けた未知の感染症に感染する可能性はゼロではありません。そのため、日本赤十字社の規定により、この治療を一度でも受けた方は以後の献血はできません。 また、次のような方はこの治療を受けることはできません。 (1)妊娠中の方、または可能性がある方。 (2)悪性腫瘍のある方、悪性腫瘍治療中の方はこの治療を受けられません。完治していれば問題ありません。 |
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